水痘(みずぼうそう)
水痘(みずぼうそう)とは
- 水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus, 以下VZV)は、ヘルペスウイルスのひとつで、初感染時に水痘を引き起こします。
- 初感染後2週間程度(10~21日)の潜伏期間を経て、紅斑状丘疹が出現しその後水疱となり発熱を伴うことも多く、全身に紅斑、丘疹、水疱、痂皮それぞれの段階の皮膚病変が混在するのが特徴です。水痘は小児期での発症が多く予後良好な発熱発疹性疾患で、感染力が極めて強いのが特徴です。
主な症状・経過
- 潜伏期は2週間程度(10〜21日)ですが、免疫不全患者ではより長くなることがあり、成人では発疹出現前に1〜2日の発熱と全身倦怠感を伴うことがあります。
- 発疹は全身性で掻痒を伴い、水疱となり痂皮化します。数日にわたり新しい発疹が次々と出現し、鼻咽頭、気道、膣などの粘膜にも出現する場合があります。成人の免疫機能が低下している場合の水痘では、生命の危険を伴うことがあるので十分な注意が必要となります。
特徴
原因となる病原体 | 水痘帯状疱疹ウイルス |
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感染経路 | 空気感染、飛沫感染、接触感染、母子感染(胎内感染) |
かかりやすい年齢 | 季節的には毎年12〜7月に多く、8〜11月には減少しており、罹患年齢はほとんどが9歳以下である |
感染力 | 家庭内接触での発症率:90% |
合併症 | 皮膚の二次性細菌感染、脱水、肺炎(ウイルス性・細菌性)、中枢神経合併症(無菌性髄膜炎、脳炎) |
この感染症を予防できるワクチン
水痘(みずぼうそう)ワクチン
※詳しくはかかりつけ医にご相談ください
<接種対象・スケジュール>
- ✓ 過去の罹患歴、接種歴のない感受性者はワクチンによる予防が重要です。
- ✓ 罹患歴、接種歴があいまいな場合にもワクチン接種が推奨されます。
- ✓ 罹患歴がない場合、接種回数は1歳以上で2回接種します。
国立感染症研究所 予防接種スケジュール より作図
https://www.niid.go.jp/niid/images/vaccine/schedule/2021/JP20210802_03.pdf
参照:
国立感染症研究所 水痘とはhttps://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/418-varicella-intro.html