おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
ムンプスウイルスの感染によって、両側又は片側の耳下腺のはれを特徴とする感染症です。
合併症としては、髄膜炎、脳炎、膵炎、難聴などがあり、成人男性には睾丸炎、成人女子には卵巣炎がみられることがあります。
主な症状・経過
- 潜伏期2~3週間(平均18 日前後)です。
- 両側又は片側の耳下腺が腫れます。ものを噛むときに顎に痛みを訴えることが多く、他の唾液腺も腫れることがあります。
- 数日の発熱を伴うことが多いです。
- また、難聴を合併することがあり、頻度は少ないのですが、永続的な障害となるので重要な合併症のひとつです。
特徴
原因となる病原体 | ムンプスウイルス |
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感染経路 | 飛沫感染、接触感染 |
かかりやすい年齢 | 0歳以下は少なく、4歳が最も多く、続いて5歳、3歳の順に多くなり、3~6歳で約60%を占めてます。 |
合併症 | 合併症としての無菌性髄膜炎は軽症と考えられてはいるものの、症状の明らかな例の約10%に出現すると推定されており、思春期以降の男性では睾丸炎、女性では卵巣炎を合併するとされています。また稀ではありますが、難聴、膵炎も重篤な合併症です。 |
参照:
- 国立感染症研究所 流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ) https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/529-mumps.html