おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)とは
- 流行性耳下腺炎(mumps:ムンプス)は、ムンプスウイルスの感染を原因として発症する感染症です。
- 発症しても、通常は1~2週間で軽快する予後良好の疾患ですが、感染しても症状が現れない不顕性感染もかなりみられ、30~35%とされています。
- 思春期以降になって初めてムンプスウイルスに感染すると睾丸炎や卵巣炎の合併頻度が高くなります。睾丸炎を合併した患者には様々な程度の睾丸萎縮を伴い、精子数が減少しますが、不妊症の原因となるのはまれです。
- また、難聴を合併することがあり、頻度は少ないのですが、永続的な障害となるので重要な合併症のひとつです。ムンプス難聴は、個人差がありますが回復しにくく根本的な治療法がありません。片側性の場合が多いとされていますが、時に両側難聴となり、人工内耳埋込術等が必要となることもあります。
主な症状・経過
- 2~3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て発症し、片側あるいは両側性の唾液腺(耳下腺が最も多い)の広範囲の腫れ、疼痛、発熱が主症状です。
- 唾液腺の腫脹・圧痛、嚥下痛、発熱を主症状として発症し、通常1~2週間で軽快します。
- 唾液腺腫脹は両側、あるいは片側の耳下腺にみられることがほとんどですが、顎下腺、舌下腺にも起こることがあり、通常48時間以内にピークを認めます。
特徴
原因となる病原体 | ムンプスウイルス |
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感染経路 | 飛沫感染、接触感染 |
感染力 | かなり強い |
合併症 | 無菌性髄膜炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、膵炎 |
この感染症を予防できるワクチン
おたふくかぜワクチン
※詳しくはかかりつけ医にご相談ください
<接種対象・スケジュール>
国立感染症研究所 予防接種スケジュール より作図
https://www.niid.go.jp/niid/images/vaccine/schedule/2021/JP20210802_03.pdf
参照:
国立感染症研究所 流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/529-mumps.html