百日せき
百日せきとは
- 百日せきは、百日せき菌によって起こる持続した咳を特徴とする急性気道感染症です。
- 成人の百日せきは、軽症で診断が見のがされやすく、感染源となり家族やワクチン未接種の新生児・乳児にうつすことがあります。特に6か月未満の新生児・乳児に感染すると重症化し、命の危険にもつながるので注意が必要です。
(感染症発生動向調査:2021年1月8日現在届出数)
主な症状・経過
- 潜伏期間は約7~10日間ほどで、症状が夜間に多く発生します。
- 成人の百日咳は、咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳(短い連続的な咳、息を吸う時の笛の音のような音)は少なく、やがて回復に向かいます。
- 発熱はないか、あっても微熱程度です。
特徴
原因となる病原体 | 百日せき菌 |
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感染経路 | 飛沫感染、接触感染 |
かかりやすい年齢 | ワクチン未接種、あるいは未完了の乳幼児期が多いですが、国内の最近のデータでは学童期から10歳代前半に多く、また成人の発症も増えています。 |
この感染症を予防できるワクチン
3種混合ワクチン(DPT)
※詳しくはかかりつけ医にご相談ください
<接種対象・スケジュール>
国立感染症研究所 予防接種スケジュール より作図
https://www.niid.go.jp/niid/images/vaccine/schedule/2021/JP20210802_03.pdf
国内では従来、沈降精製百日せき・ジフテリア・破傷風混合ワクチン(DPT)が定期接種として接種されてきましたが、2012年11月からDPTに不活化ポリオワクチン(IPV)を加えた4種混合ワクチン(DPT-IPV)が定期接種に導入されました。
2018年1月1日より、これまで明確ではなかった6か月未満児の症状や成人の患者数などの情報も含めた全数把握を行うことになりました。今後これらの情報を基に、集団発生事例の早期発見・早期対応が実施されるとともに、効果的な百日せき予防、対策の検討、実施が期待されています。
参照:
国立感染症研究所 百日咳とはhttps://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/477-pertussis.html 国立感染症研究所 百日咳 2021年1月現在https://www.niid.go.jp/niid/ja/pertussis-m/pertussis-iasrtpc/10453-496t.html